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デザイナー以外にもおすすめな一冊「問題解決に効く 行為のデザイン 思考法」

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この記事はGEEK Inc. Advent Calendar 2018の18日目の記事となります。 

 
 

デザイナーの金箱です。

私は普段、主にwebサイト制作に関わっています。

どんな人でも閲覧しやすいものを日々考えて頭を抱えたりしています。

この「みんなが使いやすいものを考える」って、webサイトだけじゃないですよね。この世の生産物ほとんどが当てはまるのではないでしょうか。

ATM、雑貨、家電やお店のレジ、ゲーム、カラオケのデンモク、カーナビetc…

使う人が使いやすいように設計する事は、デザイナーだけではなく、開発に関わる全ての人が考えていることだと思います。

今回読んだこの「行為のデザイン思考法」という本は、

人の行動に着目し、改善点を見つけてより良いものを探るデザインマネジメントの新手法。

対象をモノだけに絞らず、人や情報、環境を含んだ中で

「行為がスムーズに美しく振舞われるためにどうあるべきか」を考える。

そんな内容です。

デザイナーだけでなく、悩める開発者たちに、人間の行動から紐解くヒントを与えてくれている素晴らしい内容になっています。

商品、ビジネス、地域創生、様々な課題の解決の参考になるのでは!

 

その中でも私が個人的に勉強になったと感じた、

行為のバグという内容についてをご紹介したいと思います。

 

 

もし何かを利用している人がいて、その動きが止まってしまった時というのは、

利用法がわからない、いったんその作業を中止して戻らなければいけないなど、そのプロダクトに「バグ」が生じている状態ということです。

この「行為のバグ」を事前に防ぐために考えることが私たちの使命ということで、

この「バグ」についてはいくつかの基本的な性質が紹介されているのですが、

知っているだけで課題解決のための引き出しが増えると思ったのでご紹介します。

 

1.矛盾のバグ(コントラディクション・バグ)

目的を果たすために施したデザインによって、逆の効果を果たしてしまって結局効果を果たせなくなってしまうバグ。

例:iPhoneのフォルムは緻密に美しく設計されているけど、実際使う人は「傷をつけたくないから」と、カバーを被せてしまうことがほとんど。

 

2.迷いのバグ(パープレキシティ・バグ)

目的に向かって行動しようとしているのに、迷いが生まれて動きが止まってしまう、または逆戻りしてしまうバグ。

例:エレベーターで、誰かが乗ろうとしたときに慌てて開くボタンを押そうとするが、エレベーターの機種により開と閉の位置が逆だったり、この「開」「閉」が読みにくかったり、矢印で表現されていてわかりにくいなど。これはよくあるかと思います。

 

3.混乱のバグ(カオス・バグ)

コトやモノの数が多すぎて混乱を招き、見た目にも美しくなくなってしまうバグ。原因は、優先順位(プライオリティ)の欠如や規則性の不足。

例:サイトでお気に入りを見つけブックマークをするが、その数が増えてくるとカオスになり、読みたいときに探し出せない。

 

4.負環のバグ(ネガティブスパイラル・バグ)

バグがあるのに解決せずにいると、さらなるバグが生まれて悪循環に陥ることがある。

例:タクシーの利用料は高く設定してあるが、利用者が少ないために致し方ないこと。だけど高い理由で利用者は減っていく。解決には「高い」と「利用者が少ない」を断ち切って解決する必要がある。

 

5.退化のバグ(リトログレッション・バグ)

もともとあった機能がある条件によって失われるバグ。

例:始めは角が尖っていて細かい文字などを消せる消しゴムも、使っていくうちに丸くなり、広い面積は消しやすいが細かいところは消しにくくなる。

 

6.精神的圧迫のバグ(プレッシャー・バグ)

良かれと思ってしていることが実はユーザーの気持ちを圧迫しているバグ。

例:スマホやタブレットにある「通知」の機能…

メールが何通届いている、メッセージがすでに読まれている、SNSにこれだけ反応があったなど、手元にあるデバイスに逐次情報が届く。これを受けて、「返信しなければ」「チェックしなければ」という気持ちの負担が生まれる。

 

7.記憶のバグ(メモリー・バグ)

人は意識して記憶するよりも、印象に残ったものを無意識に記憶していく性質がある。単に目の前を通過した情報か、しっかり咀嚼して得る情報か、無意識の仕分けにより記憶レベルが変わっているそうです。

その行為を想定せずにプロダクトやサービスを作ると、必要な記憶を呼び起こしたいときにうまく出てこないというのが「記憶のバグ」。

例:大きなショッピングモールの駐車場でなんとなく適当な場所に車を停めて、買い物を終え戻ってくるころにはどこに停めたか忘れてしまう。

記憶はビジュアルと強く結びついているので、「そのとき何を見ているか」が重要になる。戻るときに目印になるデザインや仕組みを工夫して、スムーズに車に戻れるようにすることがデザイナーの仕事!

 

8.手順のバグ(プロセス・バグ)

プロダクトやサービスが想定する順番と実際の動きが合っていないと起こるバグ。

例:人はジャケットを脱いでハンガーに掛けた後、ズボンを脱いで掛けようとする。しかしハンガーの形状はその順番に沿ったものではないので、ズボンをかける時にジャケットが邪魔になってしまう。

 

 

以上8通りのバグを紹介しました。この問題傾向がわかっていれば、商品開発においても、この8つの視点から問題点をチェックすることができそうです。

ちなみにこれはほんの一部で、本にはさらにこれらを解決した商品やサービスの紹介も記載されています。

作り出すのも人、使うのも人ですので、

人間の心理や行動を探るということは、とても大事な作業なんですね。

また日常でなにか不便なことに遭遇した時には、「これはあのバグに該当するな」などと普段から考えていくと良さそうです。

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